さそり庵



雪解けの日

寂しさ越える太陽の翼



7話は熱いとは聞いていた。
誰からかは覚えていない……というのも、うちのTLはプレアデス勢がもう何年も元気しているので、その呟きを見たのだと思う。多分。

で、熱いと噂の7話だが。
熱いの熱くないのって、太陽ではないか。しかもプロミネンスの内側で空中戦をやっている。土星の環に風穴を空けたときにも「イデオンかな?」と思ったものだが、この子たちはいったいどこまで行くのか。地表に押しつけられて焦滅したクウラや、引力圏に入ってほどなく燃え尽きていったダイノガイスト様の感想を聞きたい。
「キーホルダーは宝だと!? ならばその宝、貴様などに渡してなるものか!」

しかしこの7話、熱いというよりもむしろ『濃い』お話という印象が強い。
あおいのことは後述するとして、まずはみなとくんだ。まさか前回の今回で登場するなんて、誰が思う!? そして、こちらがヤキモキするまでもなく本人だと認めるってどういうこと! 何というスピード感! 何と爽快な展開だろうか!
「人違いだとか疑わないの?」と言っていたが、疑うのは視聴者の役割だった。うん、私はしっかり務めを果たした。角マントに続く三人目のみなとくんとか、時間が動き出したことで記憶が消えたとか、意図的に消したとか、色々考えた。まんまとやられた。
しかし、そうでないとすれば彼が別人を装った理由が気になってくる。あの温室(温室だったのだと初めて知った。発言を聞き落としたか)での様子を見るに、色々と察しがつくような気もするが……むむむ、なるべく生きて幸せになる方向でいてもらいたいものだ……。

で、みなとくん絡みの展開を加速させたのがあおいであった。冒頭でみなとくん→メインであおい→〆でみなとくんというこのサンドイッチがたまらない。中のキュウリが一番おいしかったのは確かだが、挟むパンも極上で食後の幸福感が半端ではない。

実を言うと、すばるとあおいの仲直りはずいぶん簡単だと思っていたのだ。2話ではお互いを確認し、3話で「私たちはみんな同じだ」とあおいがすばるを抱き寄せていたが、1話で見せたあおいの拒絶ぶりや「置いて行かれた」という重大過ぎる傷を見ていると、それらの解決にしては多少、軽い……何のことはない、無意識に棚上げにしていただけだったのだ。
で、満を持しての棚おろしとなった。この二人も、ひかるやいつきに負けず劣らずの怖がりだ――怖がりだった。「一緒にいたい」という願いと、「でも、向こうはそう思っていないんじゃないか」という恐怖の間で揺れていた。揺れているうちに相手がいなくなってしまって、悲しくて、でも怒ってもいて。
思うに、すばるがいなくなってから、あおいはすばるを『悪者』にすることで自分の心を守ってきたのではないか。すばるは自分がいないと何もできない。なのにどうして置いていったんだ。身の程知らずの薄情者。でも、そんなふうに考える自分を赦すこともできなくて、結局、心には生傷が絶えなくて。そうした葛藤を抱える中でいきなりすばると再会すれば、それは拒絶せずにはいられない。
幸いというか、自分を責める気持ちの方が強かったためにすばるとの関係修復は比較的スムーズに進んだようだが……これがもし、すばるを責める気持ちの方が強かったとしたらどうだろう。ガンダムならどちらかが死ぬまでもつれる悲しいライバルになっていそうなところだ。これも二次創作の領分か。

それにしても、「私たちは二人とも置いていかれた方」というすばるの言葉は胸に刺さった。「だから答えを持ってない」と。二人が求めているのはまさにその『答え』、つまり『自分を置いていった友だちの本当の気持ち』なのだ。今、目の前にいる相手と手を取り合うことでは、それは決して得られない。欠落を埋めることはできないのだ。二人はそのことに気づいてしまった。
立ち尽くしそうになる二人を「馬鹿」と一喝したのは、馬鹿の先輩であるひかるだった。
「ここまで来て迷うことなんてあるか!?」
まるで足元の灼熱に当てられたような叫びが、すばるとあおいを突き動かす。そして、進んだ先で手に入れたもうひとつの答え。「答えなど無くても変わっていける」。かくして雪は融けた。二人の間にも、二人がそれぞれに進む道にも、阻むものは無くなった。
エンジン集めという目的が終われば、恐らく二人は元の運命線に戻っていく。すばるの、あおいのいない未来へ進んでいくのだろう。でも大丈夫。だってこの気持ちがあるんだから。
太陽は明るく、道を照らしてくれているのだ。

――と。
熱が入って涙ぐみながら綴ってしまったが、大丈夫だろうか。お話の解釈が正しいのか、そもそも文章として成立しているか、自信が無い。自信は無いがまあいいや。私も熱に当てられた。そういうことにしておこう。

以下雑感。
・7話を終えてから思い返すと、6話冒頭ですばるが「ずっとみんなで魔法使いをしていたい」という意味のことを言っていたのは、変わることへの恐怖のあらわれだったのかもしれない。魔法使いを続けている限り、前に進まなくて済む。あおいと一緒に過ごす時間の中にずっと留まったままでいられる。いつの間にかあおいを追い越したように見えていたすばるだが、何のことはない、まだまだ二人並んだままだ。
・太陽突入前の作戦会議で、すばるが何やらリーダーシップを発揮しつつあるようにも見えて「おおっ!?」となった。少なくとも、ちゃんと会議に参加して有用な発言が出来ている。彼女は『成長』しているッ!
・オープニング以外で変身バンク流さないなーと気にしていたら久々に来た。1話以来だろうか。バンク復活に相応しい重要な回だったように思う。
・が、このお話の場合、変身バンクはライダーや戦隊のそれのように重要ではないようにも思う(比較対象はプリキュアか。いずれにせよニチアサ)。別に角マントや彼が送り込んでくる怪人が毎回の山場でもなし、ねえ。
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by sasop | 2016-06-06 21:03 | 放課後のプレアデス
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