さそり庵



エヴァQを観てきました

ので、感想というか殴り書きというか、まぁメモ程度に。
ネタバレ&否定的な意見がNGな方は回れ右!























仮説。説明が無いのは演出である。
シンジに誰も説明しないから、シンジと一緒に視聴者も完全に追いてけぼり。相手のことを考えずに放ったらかしにするとこんなふうになるんだぞ、こんなふうに見えるんだぞというメッセージなのだとしたら、庵野監督は天才である。

それにしても(今さらだが)大人衆が揃いも揃って駄目すぎる。良心は冬月先生一人で、他は全員(全員。100%)自分の都合ばかり気にしてシンジの方を見ようともしない。人類全体の危機だからとか状況が状況で(その状況が不明なのだが)心身ともに余裕が無いとか言い分はいろいろ有るのだろうが、14歳の子どもに、しかも14年前まで『人類の存亡』なぞという途方も無いものを押しつけていた相手、トドメにようやく「自分で考え、自分で決めて、自分でつかんだ」実感を得はじめていた少年に対し、あんな態度を是とするならばもう人類など滅んでしまえというものである。
特にミサトさん、いやさミサト。「誰かのためじゃなく自分自身のために行け」って言ってあげたの、あんたでしょう。例え結果があれだったとして、あんなカビの生えた産業廃棄物見る目でシンジを見ていいはず無いよね。少なくともあんただけは。大人として。43歳のいい大人として。
アスカも、シンジに対して「バカじゃなくてガキ」と評しているが、ガキに決まっている。体の成長を止めて(?)『今』を生き続けたアスカと違って、シンジは14歳。子どもである。ましてあの状況で、充分な説明も、気心の知れた人の笑顔も無しで冷静でい続けろなどというのは、倍生きてみても無理だろう。それを考えないのがエヴァの大人たちで、あれから14年を経た今、アスカも立派にその仲間入りを果たしているというわけか。ンなアスカ見たくなかった。
ところでアスカはその14年間ずっとマリのことを「コネメガネ」と呼び続けたいたのだろうか。ご苦労なことだ。
往年の迷台詞「そうか。そういうことかリリン」はそのまま、相変わらずキミが何を言っているのかわからなかったカヲルくん。「ごめん、これはキミが望む幸せじゃなかった」それはシンジというよりむしろ、銀幕のこっち側のうちらに対して言っているよね? 「そんな顔しないで」って、ごめんなさい。こんなときどんな顔すればいいかわからないの。笑えばいいと思うの? うん笑ってたよ。半笑い。
でも口に手ェ当ててぶつぶつ考え込んでる姿はなんか好きだった。ガラじゃなくて。

――とまあ、こうして登場人物一人一人にダメ出しをしていくこともまた、ミサトさんやアスカたちが置かれた状況を配慮しない「ダメな大人」の態度なのかもしれぬ。14年間、彼女たちが味わってきた並々ならぬ苦労を想えば、シンジにあんなふうに当たるのももしかしたら頷けるのかもしれない。「浅はかな子どもの稚気のせいで~」とか何とか。その『苦労』の仔細がわからない現状、真っ先に来るのは反感でしかないが。

Qは急、急展開の急だが、今回銀幕で目にしたものは超展開と呼ぶべきものだろう。
テレビ版の雰囲気を破ってのけた『破』には胸躍り、これこそ『新』にして『破』だと思ったが、比べてみればむしろ今回こそ『破』の名を冠するに相応しい。意味合いはひとつでは収まらないが、いろんなものを破壊してくれたのは事実だから――異論は多いかもしれないが、少なくとも私の中のものはあちこちやられて壊滅状態だ。幸い殲滅は免れたが……。
あの兵器とかあの用語とか、大塚明夫さんの無駄使いとか、目を見張らねばならない点は多々あったのだが、全体を包む没交渉・視聴者置き去りの雰囲気があまりにも強すぎ、印象は薄い。遠い、と言った方がニュアンスは近い。
あるいはこの不条理感こそがテレビ放映当時から受け継がれた『新世紀エヴァンゲリオン』の真骨頂で、『破』はこのための壮大な前振りだったのかもしれない。そうでないのかもしれない。そうではなく、完結編でこのしっちゃかめっちゃかをもひっくり返す超特大の――それこそ今世紀最大の――カタルシスが待っているのかもしれない。あと105分かそこらでこの風呂敷を畳めるとしたら、もう天才も魔法も通り越した神の域だとは思うが。

エヴァQ。「これこそがエヴァ」と言われれば、テレビ版やその後諸々の展開を知る者としては首を縦に振らざるを得ない。得ないが。
個人的には肌に合わなかった。
でも完結編は観に行く。何年待たされるか知らないが、『破』から今日までの純粋な期待感とはまた別の感慨をもって、その公開に備えるとする。

追記。
完結編の表題は――うろ覚えだが――『シン・エヴァンゲリオン劇場版』とかそんな感じだった。シン。新か真かsin(罪)か。最後の福音はどんな音やら。
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by sasop | 2012-11-19 21:02 | ときどき雑記
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