さそり庵



コミック・ポテンシャルですよ! ぽてんしゃるっ!

劇団あかぺら倶楽部の公演、コミック・ポテンシャルを観て来た。
お目当ては――察しがつく方も多いと思う――あさぽんが客演しているのである。
さらに今日のマチネ(昼公演)後に催されるトークショーでは、そのあさぽんが出演ということで、夜勤明けの強行軍であろうが行かないわけにはいかなかった次第であった。

昨年夏のアイマスライブで観たよりも遥かに至近で拝むあさぽん。それはもう、ただただ圧巻の二字に尽きた。
彼女が演じるのは俳優専用アンドロイド・アクトロイドのJC-F-333、ジェシー。特別なアクトロイドであるジェシーは、人々との会話や状況に応じて、過去に演じてきた無数の役の台詞を発するのだが、これを演じるあさぽんの凄まじさである。某双子の星座がトゥインクルな二人をご存知の諸賢なら何となく想像がつくことだろうが、或るときは酒場でうっとりとグラスを傾ける熟年の女性、あるときは死線にて気を吐く美人警官、またあるときは極道の姐さんと、瞬く間に変身し、終われば即座にジェシーに戻ってゆく。この切り替え。そしてひとつひとつの『役』が、ギャグやただそれっぽいだけでなく、ばっちり完成されている(各一分にも満たない短時間とは言え。いや、だからこそか)クオリティ。これを、そして、これを生で客席から目の当たりにした稲妻のような戦慄を表現する言葉を私は知らない。ニコマス的な概念で言う、下田は天才シリーズ――その一端を、本当の意味で垣間見たように思う。

さらに、そうした『演じ分け』や『役柄の広さ』といった『技』以上に、今回、私が感動した点がある。
劇中のある重要なシーンに於いて、ジェシーの感情が怒りという形で爆発する様が描かれる。詳述は避けるが、会場全体を呑み喰らうが如き鬼気迫る熱演は、いわば彼女の役者としての『力』の象徴のようであったと思われ、そのめくるめく『技』に眩まされてつい忘れがちな(私だけか)、下田麻美のストレートなパワーを改めて魂に刻み込まれたものであった。
技と力が備わり最強に見える。仮面ライダー1号2号。まさにそんな感じだった。まさに。


あさぽんのことばかり書いて、舞台の内容に全くと言っていいほど触れていないが、この点どうかご理解願いたい。逃げであることを承知で言えば、私なんぞにゃとても感想など書けはしない雲の上の舞台だったのだ。あさぽんと高木渉さんが御出演の舞台について、何を語れようものか。
ただ「ブラボー」と拍手とを、めいっぱい送り続けるだけである。

千秋楽まで、御怪我など無く過ごされますように。
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by sasop | 2010-12-03 19:10 | ときどき雑記
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