さそり庵



『水瀬伊織ちゃん大いに気を揉む』あとがき

「姉ちゃん!明日って今さ!」
……えー(笑)、すっかり遅くなりましたが、ほんじゃ語らせて頂きまする『i-Fest@!』の末席にちょこん座った拙作『水瀬伊織ちゃん大いに気を揉む』の制作に関するあれこれ!
始める前に言ってしまうと、あんまりおもしろい話にはならなかったお。それでも良いという方のみ、以下よりどんぞ。
あ、当然ながらネタバレ全開でお送りしております。未視聴の方はご注意くださいませっ。




やー、迷走しました(笑)。
まず真っ先に釈明もとい説明せねばならんのは、この再生時間に関してですね――正直『i-Fest@!』でぶっちぎり一番長いんじゃないかと思ってましたが、そうでもありませんでした。ああ良かった。

27分。この長大な尺はイコール「いかにしてお題絵の光景が生まれたか」を説明するためにかかった時間と言うことが出来ます。やはり頂いた一枚絵、動画の主役でなければなりませぬ。
そして、より内面的には、「真が雪歩に対してあの顔を向ける理由」の説明、でしょうか。
何しろうちとこの雪歩と真には、ケンカする理由が無いのです。どちらも落ち着いていて、しかもお互い深い所で理解し合っている二人ですから……い、いや、うちのゆきまこはそーなんだよ!(笑)
で、その辺の『常識』を崩すために真に失言をかましてもらい、雪歩の義憤を焚きつけました。しかしそれでも、自分の失言にすぐ気付く真は雪歩に対して怒ってはくれず、悩んだ末に伊織が介入しての演技という案をひねり出します。
結果的に、雪歩と真を正面からぶつけることは出来なかったわけで、その点は一個の物書きとして大きな反省材料ですが――それはさておき。

そうした骨子を五、六時間で組み上げたまでは良かったのですが、ではその『出来事』を何を主題に『物語』として描くかという点で制作は二転三転します。
当初は、真に頼りすぎる雪歩が『真離れ』する様を中心に据えて――つまりは雪歩と真の物語として考えていたのですが、頼り過ぎている描写がうまいこといかない上、個々のシーンを描いていくうちにどうも伊織の存在感が強烈になり、最後のシーンを彼女が独占するに到って「これは伊織の話だ!」と確信。765の太陽を中心として、全体をチューンし直します。

で、そこからは『あなたとの道』でも体験した、情け容赦無き既製シーンの切り捨てと差し替え。
当初冒頭を飾っていた、オーディション会場での雪歩とあずささんの会話は現行のものと交代し、合間合間で雪歩と真の関係性を語っていた春香&千早のシーンも主題がブレるため全面オミット。実はその辺のやり取りを通じて「誰かを心配することができるようになった千早」を描こうと目論んでいたのですが、他にメインのテーマが有る片手間でやっていいことではないと。
物語そのものから外れたことで、最後のシーンで一緒にラーメン食べる描写もカットになってしまったんですよね、春香と千早。実は貴音も。
そう、一番最初に考えたラストシーンは伊織と貴音のやり取りで、こんな感じになっていました。

 ホップ・ステップ・ジャンプで飛び出すと突き破りダイブしそうな手すりにやれやれと白い繊手を添えると、すぐ後ろから声がかかった。
「良い関係ですね」
「ハナが利くわねえ」
「あなや」
 四条貴音が大仰に首を振る。
「わ、私はただ一階のらぁめんを食べに来ただけです。上から聞こえて来た声が面白そうだなどとは決して」
「棒読み」
「出歯亀四条と呼ぶがよろしい。
 あ、らぁめんは共に参りましょう伊織。おごりますよ」
 そんな言葉まで覚えたかお姫ちん。結構、ゴチになるとしよう。
「しかし水瀬伊織、これでもしあの二人が再び落ちれば、収集がつきませんね」
「負けっこないわよ。あんたもいないし」
「おや、私がいては危うい?」
「当然よ。あんたを倒せるのは、私だけ」


このやり取りを切った理由は、直前に真に対してデレる(笑)様子が加わったためと、あと、すっきりぽんPんとこの四谷貴音さんに影響されまくった拙宅の貴音を隠すため(笑)。
いわゆるデレというものは、ひとつのお話で二方向以上に対して放つと途端に威力が弱まるものだと思うのです。

切ったり入れ替えたりの一方、雪歩と貴音の公園でのシーンを土壇場で放り込んだり、その直前の真があずささんに謝るシーンを削るべきか否か最後まで悩んだりしていました。いえ、正しくは、「削るべきだけど削りたくなくてグズっていた」のですが。
動画の主題を考えると、真が謝る描写にわざわざワンシーンかける必要は無かったのですよね。説明するにしても「煽るわよ」のところに地の文で「大泣きしながら謝って――」とか入れれるだけで良かった。
良かったのですが、既に時間も気力もあそこを修正することを許さず、まして真が謝らなかったことにするのは神が許しても俺が許さず、結果的にはそのまま残すことに。
本来であれば、あずささんが事務所に戻った描写から一気に雪歩と貴音の公園に飛べばテンポも良く、盛り上がりも保てて動画としてのクオリティは高められたと今も思っています。
思っているのですが――好評を頂けているようですし、あそこが無いとあずささんの魅せ場がバスローブだけになってたし(笑)、結果オーライかな。間にあれが有るることで、いかにも私のお話らしい流れになったところもありますし。それが良いか悪いかはともかく。
あ、ところで真マイリスのきっちょむさん、いつもお世話になってます。とってもとっても嬉しいです。
でも庇護欲はともかく嗜虐心煽ってるつもりは無いな!(笑)

さて、なんか本編だけでなくあとがきも相当長くなってきた感がありますねw
自作語りはやりたいといつも思うんですが、いざやってみるとまとまりません。むぅこれは、物書きとしてどう判断したものか……。
ま、いいやw その辺は棚にでも上げとくとして、今後のこと。
純ノベマスとの二足の草鞋も考えましたが、ここからは完結まで『神兵』一本に集中しようと思います。と言って、もちろん実は完結直前なんてことはなく、まだまだ先は長い――それこそ『神兵』は「ここから」なのですが、だからこそ出来るだけ密度上げてお届けして参りたいと考える次第でありまして。
どうかなぁ、来年の今頃には終わるんだろうか。全ては投稿ペース次第。目標は月に二回更新安定です。純ノベはお休みとなりますが、よろしければ今後もどうかよろしくお願い致します。
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by sasop | 2009-12-08 20:56 | ときどき雑記
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